朝が来た。
ベビ達の教育が始まって五日目が過ぎようとしていた。
さすがにアフォしぃ達の凡才な脳でもいくら暴れても無駄だと言う事が解ったようだ。
モモラーの出す飯にも文句こそ抜かすものの残さず食べていた。

「・・・さて、ベビ達の起きる時間だな。」

モモラーは小屋へと向かった。その後倉庫内では、

「ハニャーン、アノクソAA! イツニナッタラダスノカシラ! ムカムカ!」
「マァイイジャナイ! ベビタチヲセワシテモラッテコッチモメンドウクサクナイシ♪」
「デモコノマッズーイメシハカンベンシテホシイワ!」
「ソレニ「セイヨクノカイショウ」トカイッテマイニチ ギコクンノパネルミセテ オナーニサセラレルシ・・」
「モーパネルナンカジャマンゾクデキナイワ! アーコウビシタイコウビコウビコウビ!」

口々に言いたい事を陰口で言っている。アフォしぃというのは性格の悪さに比べて卑怯
さも一級品である。
場面は変わって、モモラーが小屋に着いた所で耳栓をした。そしてガラスを引っ掻いた。

キイイイイイイイイイイイ

「チィィィィィィ!」

ベビ達はたまったものでは無い。跳ね起きた。

「やぁ、ベビちゃんたちお目覚めかな?さぁ、朝の運動だよ。外に出て一緒に体操しよう
か。」

「チィ、ママガオシエテクレタナッコタイソウヤリタイデチュヨゥ!」
「ナッコ♪ ナッコ♪」

「駄目、駄目。私がちゃんと教えただろう?普通の体操を。ダッコ体操なんてのはお馬鹿
さんのやることだよ? もういい加減わかっただろ?さ、始めようか」
「やらないとまたお仕置きだよ?」

モモラーはパチンコ玉を取り出した。

「チィ!! ワカリマチタカラ ネライウチハヤメテクダチャイ!」
「イソイデネテイル ベビモオコシテキマシュ!」

「いや、良いんだよ、あの子は怪我してるから。回復するまで勉強だけね」

「チィ! アンナボロボロベビタンダケネンネシテルノズルイデシュ!」

言い終わった直後、パチンコの銀球が三毛ベビの顔に当たった。

「イタイ・・・・エック・・デシュ・・」

いい加減理解したのか、泣き喚くのは最近我慢しだした。

「いいかい?猫と猫だけじゃなく、生き物同士、労わりの心という物が大事なんだ。怪我
をしている同じベビちゃんを見たら助ける、くらいの心は持っていないと。わかったね?」

「ハイ・・・」

「さて、体操始めようか・・。おっと、今喋ったベビ三匹、・・そうそう、巻き毛ちゃん
と三毛ちゃんと・・フサちゃん、前に出てきなさい。」

「ナンデチュカ?」
「ナッコシテクレルノ?」
「ナッコナッコ♪」

「パチン」

ベビ達三匹にビンタを食らわした。

「ヒグッ・・・ナンデデチュカ?」

「喋るときは全角で、と言ったろ?まだ分からないのかい?今日もご飯減らさないとね。
しょうがないな、そこの白ちゃん、挨拶してみようか。」

「ハ・・・ハい。ワタしノナマえ・・・・ハ・・ハ、しロでス。」

「う〜ん、もうちょっとだね。でも良い線いってるよ。はい、ご褒美の抱っこだよ」

「アリガとうゴザイマス!」

「うん、言葉使いも良いね。ご飯も多めにあげちゃおうかな」

こうして上手くいかない者には軽い体罰を。上手くいった者にはご褒美を与える。
ベビ達は上手くいく者に対して疎み、集団で苛めるなどもしたが、全員軽い体罰と
その後のご褒美によるアメとムチ理論で徐々に教え込んでいった。
これは非常に効果があったらしい。ベビ達の知能、作法はどんどんと上がっていった。
初めて三ヶ月も立つころには、全て平仮名の全角で喋ることが出来るようになったので
ある。また、「チィチィ」と言う特有の泣き声も次第に言わなくなり、作法もある程度こ
なすようになった。モモラーはそれに比例して、お仕置きの敷居の高さを厳しく上げていった。
そして、ベビ達の教育を始めて半年が経ったその日、母・・・つまりアフォしぃとの
面会の日がやってきた。三毛が口火を切って嬉しさを表した。

「きょうは ままに あえるんですか? うれしいです。」

他のベビ・・・いやもうチビしぃと言って良いだろう。チビ達も嬉しそうである。
しかし、ボロ(虐待によって傷だらけだったためつけた)は、浮かない顔をしている。
無理も無いだろう。生まれてこの方、母親に愛情という物を受けた事が無かったのだから。

「わたしは ままに あいたくないです・・。また、ぶたれるです。」

「安心して下さい。ママ達は檻の中に入れてあります。今日は会うだけですが、君たちが
 立派に育ったら檻から出してあげますよ。」

「ぼろさん、あんしんして。ぼろさんのままがぶったらわたしがぶちかえしてあげる」

「ギン(黒が薄い灰色のため)さん、駄目ですよ。いかなるときも乱暴はよしましょう。」

モモラーはそうギンに言い聞かせて、アフォしぃが待つ倉庫へとチビ達をつれて向かった。
案の定、アフォしぃ達は予想通りの展開を見せてくれた。

「シィィィィ! ベビチャンギャクサツチュウニツカマッテツラカッタデショ?」
「ヤット カワイイシイチャンニカエスキニナッタノネw サッサトヨコシナサイ」
「シィ! カワイイチビチャンニキッタナイテデサワラナイデヨ!」

なんとまあ、感にさわる声で喋るものかと、モモラーは首を捻った。
だが、その後は顔色も変えず、

「さ、チビちゃん。ママに言いたいことがあったらどうぞ。」

と、チビたちに優しく諭した。
三毛は
「しんぱいしないでください。ちびたちはげんきです。」

「ハニャーン! ゼンカクデシャベルナンテキモイヨ! クソAAニセンノウサレテルノネ コノギャクサ」
「黙れ!」ダァン!

モモラーは鉄格子をゴム製の棍棒で叩いた。
アフォしぃ達は押し黙る。



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