=モモラー=
ある一つの惨劇が幕を閉じた。
夜が明け、モモラーは再びしぃ美を救い出すべく、隠れ家の前へと立った。
愚かなアフォしぃは、既に多くの同胞が殺されたのにも気づかず、寝言を発しながら眠りに
ついている。
「(しぃ美さん・・。今、救い出します。)」
アフォしぃに感づかれないように心の中で呟くと、音を立てないようにゆっくりと隠れ家の
ドアノブに手を掛け、静かにドアを開いた。中はがらんとしている。
どうやらさっき殺した分で一階の居間のアフォしぃは全滅したようだ。
「(となると、残り一階にいるのは一般のアフォしぃだけか・・。)」
モモラーは胸元で寝息を立てているベビを毛布にくるみ居間にあったダンボールに入れて外に
置いておいた。あまりにもベビを抱いて戦うのは危険すぎるからだ。
モモラーは踵を返し、部屋に戻ると居間の正面から向かって右のドアを音を立てないようにして
開いた。中には、アフォしぃと見られる(寝姿が非常にだらしなく、おまけに寝言が「コウビ・・・」
なため個人的にそう判断した)しぃとベビしぃ、チビしぃ合わせて40匹ほど寝ていた。
「(しぃ子さんの前情報によれば一般のアフォしぃはこれで全部か・・。)」
モモラーはそう判断すると、部屋を出ていった。一般の非武装アフォしぃは放っといてそんな害は無い。
そう思い、出て行こうとした矢先・・・・。
「あなたはだれですか?きゅうにはいってくるなんてまたーりじゃありませんよ!」
チビしぃが目を覚まし、モモラーに詰め寄った。と、同時にアフォしぃどもも目を覚ます。
「ハニャ? ダーレ?アンタ。」
「モララーケイッテコトハ ギャクサツチュウ!?」
「タイヘン! ウエノブソウシィチャンタチヲ ヨブワ!」
「ブソウシィチャン ニコロシテモラオウ!」
「くらえ! ぎゃくさつちゅう! httpれーざーはっしゃ!」
チビしぃがそう叫ぶのと同時に一匹のアフォしぃが非常ベルらしきものを押した。
ハニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャニャン!!!!!!!!
甲高い耳障りな泣き声が隠れ家の全体を包む。
「これが、アフォしぃの非常ベルか・・・・・。」
モモラーは苦笑いするしか無かった。
=しぃ美=
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
しぃ美には意識は無かった。既に、モンスター細胞が脳を支配していたからだ。
「・・・・・・・・・・・・・・・・ゴゥル・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
不意に、モンスターと化したしぃ美の耳に、嫌な音が聞こえた。
妙に甲高い・・・。とても嫌な音。辺りに響き渡っている。
それだけの事は分かった。しかし、しぃ美の衰退した知能はそれ以上の思考を深める事は
許さなかった。
水の中にいる事・・・目の前のメス猫がその音を聞いて、周りにいた青い帽子を被ったメス猫
と一緒に、目の前から消えた。
同時に、興味を引くものが視界から消えたので、しぃ美は考えるのをやめた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
=モモラー=
後ろを振り返った時には、既に武装アフォしぃと警護アフォしぃが取り囲むようにして立っていた。
「ハニャ! ギャクサツチュウカクゴシナサイ!」
「イマ ノシィチャンタチガイナイワ! キットコノクソAAガコロシタノヨ!」
「ギャクサツチュウ! アボーンスルワ!」
「マターリノナノモトニ シニナサイ!」
「こりゃまた大量に出てきたな。しかし、たったの20匹か。私の相手では無い。」
すると、取り囲んでいるアフォしぃが道を開けた。そこから一匹のアフォしぃが出てきた。
「アラアラ。 イッペンヒロッタイノチヲマタステニクルナンテネ・・」
「しぃ美さんは無事なんだろうな?アフォしぃよ。」
「エエ、チャーントブジヨ♪ ププ」
モモラーはその場のしぃ美の母親・・・つまり隠れ家のリーダーアフォしぃの不敵な微笑みが
多少気になったが、気にせずこうまくし立てた。
「そうか、なら助け出させてもらう。邪魔するものは掃討する。」
「ハニャーン! ジョウダンジャナイワヨ! ギャクサツチュウヲコロシナサイ!」
その場にいた兵長らしきアフォしぃがそう叫ぶと、一斉に武装アフォしぃと警護アフォしぃが
モモラーに向かって飛び掛った。
「やはり、打たれて消えるか。」
モモラーはため息混じりにそう言うと、飛び掛ってくるアフォしぃ一匹の顔に拳を打ち込み、
もう二匹に前蹴り二発を同じく顔に打ち込んだ。残りのアフォしぃは身を交わした。
拳を顔面に食らったアフォしぃは、顔面を貫通し、眼球が脳味噌に押し出されて出てきた。
一言も喋れないまま、即死した。一方、蹴られたアフォしぃのほうは、まだかろうじて息はある
ものの、額から流れた血液が鼻に入り込み、折れた歯が舌に突き刺さり、窒息して喋れずにいる。
死ぬのも時間の問題だろう。
壮絶な二匹の同胞の死を目の当たりにした残りのアフォしぃは、既に飛び掛ることもやめ、
ガタガタと震えている。
「ハニャーン! フルエテナイデタタカイナサイ! シィチャンニハマターリノカミサマガ ツイテルンダヨ!」
兵長アフォしぃがそう叫ぶと、モモラーは笑みを浮かべてこう言った。
「手下にやらせてないで自分が来たらどうだ。」
「ハニャーン! イヤヨ! シニタクナイモン!」
「やれやれ・・救いようが無いな。」
モモラーがそう言うや否や、アフォしぃ達の目の前から消えた。
「ハニャ? ドコイッタノ?」
「後ろだ。まったく同じ手に引っかかるとは、アフォしぃは全て同じ能力か・・。」
既に、モモラーの手によって兵長アフォしぃの耳がつかまれている。
「ハニャアアアアア! ダレカタスケテー! シニタクナイヨゥ!」
モモラーは首根っこを掴むと、アフォしぃの耳を自分の口元に寄せていった。
モモラーはゆっくりと、そして大きく息を吸い込んだ。
兵長アフォしぃには、それが非常に心地の悪い笛の音に聞こえた。
「ハニャ・・・?」
一瞬の間が空く。
プッ
モモラーの口から物凄い勢いで空気が発射された。その空気はアフォしぃの左耳から入り、悠々と
鼓膜を破った。そして三半規管を根元からねじりとり、脳味噌にぶつけた。三半規管は頭蓋から脳味噌を
貫通すると、反対側の鼓膜を破り、もう一方の三半規管とダブルでアフォしぃの右耳から出てきた。
三半規管ごと脳味噌を破壊された兵長アフォしぃは、鼻から血と脳漿が入り混じった異様な液体を
出し、二度三度痙攣して息絶えた。
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