その見るもおぞましいアフォしぃの顔を残りのアフォしぃに見せ、

「こうなりたくなかったら道を開けろ。」

完全に戦意を喪失したアフォしぃは、驚くほど素直に道を開けた。
モモラーは後ろを振り返り、武装アフォしぃから奪った銃を向けた。

「良し、良く出来ました。ご褒美に、楽に殺してやろう。」

「ソ、ソンナ!」
「シィ、シィ シニタクナイヨゥ!」
「ハニャアアア! リーダータスケテー!!!!!」
「ホ、ホホホホラ! カワイイシイチャンノダッコヨ! ダッコスルカラシイチャンダケハタスケテ!」
「アーヒャヒャヒャヒャ! ミンナシヌノヨ! アーッヒャッヒャヒャヒャ!!」
「ふっかつしてください。ふっかつしてください。ふっかつして・・・」

ズダダダダダダダダダダダダダダダン!!!

「シギッギギギギィィイィイイィィ!」
「バニャァァァァアァァッオヴヴヴヴゥゥゥ!!」
「アヒャヒャヒャゲゲゲッボボボゴベバオsddkjljl!!!」

後ろにいた一般のアフォしぃも何匹か巻き添えにして、武装しぃ、警護しぃ共は全滅した。
隠れ家のリーダーしぃはただニヤニヤしながらその光景を黙って見つめている。
ほぼ半狂乱に陥っている残りの一般のアフォしぃを無視して、モモラーはリーダーのしぃ美の母親に
向かってこう述べた。

「・・・さて、しぃ美さんの所へと案内してもらいましょうか。」

しぃ美の母親は冷血な笑みを浮かべると、

「エエ、イイワヨ。ツイテラッシャイ。」

と言い、二階へと上がっていった。
モモラーはあまりにも素直なので一瞬疑問を抱いたが、すぐに後を追い二階へと上がっていった。
そこの部屋はリーダーの部屋らしく色々な装飾がなされている。
しかし、モモラーにはその装飾は目に入らなかった。別のものに、あまりにも衝撃的なものに
目を奪われていたからである。

「・・・・・っっっ!!!!!!」

そこには、ひとつの培養水槽があった、そして、そこに浮かんでいたのは・・。
破壊本能に目覚めようとしている、しぃ美の姿だった。



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・グルル・・。」

モモラーは一瞬、その目が信じられなかった。
目の前にいる、あの狂った目をしたモンスターしぃが・・・・・・。

「・・・・・しぃ美さん?」

モモラーは呼びかけた。しかし、返答は無い。
その濁ったしぃ美の瞳は一点、宙を見つめている。
後ろで怪物と化してしまったしぃ美の母親・・・・もとい、しぃ美を、実の娘を怪物に改造した
張本人のアフォしぃが呟いた。

「マターリノナノモトニ シィミヲモンスターシィニカイゾウシタワ! コレデギャクサツチュウヲコロスノヨ!」
「トカイノギャクサツチュウラニ フクシュウシヨウトオモッテタケド マズアンタガサキダワ! サァ! フッカツシナサイカイブツヨ!」
「ウラギリモノノ ナヲステルタメニ ワタシノヤクニタツノヨ! サァ!」

しぃ美の母親はドアの横にある小さな金属製の箱を開けると、ひときわ目立つ赤いスイッチを押した。
目の前の培養層が不快な音を立てて作動した。

グゥゥゥィィィィィィィィィィィィィィィィイイインンン

培養層の水が引き、怪物と化したしぃ美の体がより一層あらわになる。
水がすっかり引いた後に・・・おぞましい生物を入れた培養層の扉が開かれた。

「サァ! メザメルノヨ! ハカイトサツリクヲ ホンノウニモツ、モンスターシィヨ!」

その声に反応したのか、しぃ美がゆっくりと、至極ゆっくりと体を起こした。
モモラーはその変わり果てたしぃ美に近づいた。

「・・・・・しぃ美さん? しぃ美さんなのか?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

しぃ美からの返答は無かった。ただ一点、その濁った瞳は宙を見つめている。

「アッハッハ! ムダヨ! ソノモンスターシィハ ワタシノメイレイシカキカナインダカラ!」
「サァ、メノマエノ ギャクサツチュウヲ ズタズタノ「ミンチ」ニ シナサイ!!!」

その甲高い感に触る声がその怪物と化したしぃ美の耳の中に入った。
とたんに、モモラーに視点が移り、その目に殺意の色が湧く。

「グォオオォォオォォォォォォオォオオオオォォォオォォオオォオオ!!!!!!!!!」

しぃ美は、身の毛もよだつ声でうなり声とも叫び声とも分からない声でを上げると、
目の前のモモラー・・・主人に命令された「敵」に対して襲い掛かった。
モモラーはその予想もしなかった攻撃に不意打ちを受けた。

「ぐはっっ!!!??」

モンスターしぃの一撃はモモラーの腹に突き刺さった。母親に打たれた傷が開き、血が再度流れだす。
モモラーは、よろめきながらも、しぃ美に間合いをとった。
そして、同時にしぃ美が元に戻らない事も・・・・・・知った。
今まで、モンスターしぃとして変貌したしぃが元に戻ったという話を聞いたことが無い。
あらゆる回想がモモラーの頭を巡る。そして、既に聞こえていないであろうしぃ美に向かって語りかけた。

「ベビちゃんは心配いりません。私がしっかりと育ててみせますから。苦しかったでしょう。
 今、楽にしてあげますからね。チビちゃんの所へと送ってあげます。しぃ美さん。」

モモラーは不気味に唸っているしぃ美に向かって一礼すると、覚悟を決めた。
モモラーは恐るべき素早い動きでしぃ美に突っ込んだ。
当然、しぃ美も無反応では無い。モモラーを目掛けて滅茶苦茶に発達した爪を振り下ろす。
モモラーはその爪撃をかわし、しぃ美の二本の腕を掴んだ。

「シィィィ! ナニヤッテンノヨ! コノヤクタタズメ!サッサトコロシナサイ!」

モモラーの後ろではリーダーのしぃ美の母親が喚いている。手には銃を持っているものの、
モンスターに頼り切っているのだろう。自分の手に持った鉄で出来た異物さえも気づかないでいる。
モンスターしぃは二の腕を掴まれたまま必死に振りほどこうとするが、振りほどけない。
モモラーは握っている手首を握りつぶした。

「ギャァァァァァァァァアアァァアアァアァヴヴヴヴヴゥゥゥゥゥウウウ!!!!!!!!」

ひときわ大きい喚きを上げ、しぃ美はのたうち回る。怪物と化してもしぃ特有の痛みび対する免疫が
少ない部分は何一つ変わっていなかった。歪んだ顔をさらに歪ませ、床にへたりこむしぃ美。
モモラーはしぃ美の頭を掴むと、自分の目線の高さまで引き上げた。
そして、これませの冷血な顔とは打って変わって優しい顔になった。
モモラーは目を閉じ、右手に全力を込めた。みるみるうちに右手に血管が浮かび上がり、
腕は自身の首ほどもあろうかの如く膨れ上がった。そして・・・。
その腕でしぃ美の胸、既に女の体ではなく醜く筋骨に塗れたその胸に拳をむけ、心臓を目掛けて・・・・。
打ち込んだ。筋骨に覆われているしぃ美の体を貫通はしなかったものの、その衝撃は心臓を一瞬へこませた。
しぃ美の顔の歪みが消えた。一瞬後、その口からおびただしい量の血が吹き出た。



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