「オネーチャン! ダイジョウブデシュカ!」

ベビしぃがしぃ子の頭に擦り寄ってペロペロとなめた。なめれば直ると信じているのだろう。
しぃ子は、もはや殆ど残っていない体力で、苦笑いをした。
そして、向こうからもう一つの影が近づいてくるのを見つけた。
そう、モモラーであった。

「しぃ子さん! しっかりしろ!」

「ナン・・デ・・・モドッテキタノ・・」

「後ろで貴方の叫び声が聞こえた。だから・・・。」

「フフ・・・ヤッパ・・リ・・ワタシニ・・キガアッタノネ・・」

「冗談を言ってる場合か! もう喋るんじゃない!」

「ムリヨ・・モウ・・・ワタシハタスカラナイワ・・・ゲホッ!」

しぃ子はむせるような形で血を吐いた。
モモラーにも分かっていた。これが助からない傷だと言うことは・・・。

「ネ・・・・ェ・・モ・・・モラー」

「・・・初めて名前で呼んでくれましたね。」

「ベビ・・・チャ・・ン・・・ヲ・・・・」

「・・・なんですか?」

モモラーは、完全にしぃ子に対し、普通のしぃに対する態度に変わっていた。

「マモッテ・・・!」

「分かりました。」

「ワ・・・タシ・・サ・・イゴ・・・ニ・・・ベ・・・ビチャン・・ニアエテ・・ヨカッタ・・・・ヤット・・ジブ・・ンガ・・・ヤッテ・・キタ・・コト・・
 ガ・・・マ、チガイ・・・・ダッテ・・ワカッタノ。ベビ・・・チャン・・ガオシエテ・・クレタ。ワ・・・・タ・・・シガ・・バカダッタ。・・・
 デ・・・・・・モ・・スコシ・・・オ・・ソ・・ス・・ギ・・・・・・タ・・・・カ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・しぃ子さん・・・。」

しぃ子は、ベビしぃを見つめた視線のまま、静かに息絶えた。

「オネータン オネンネシテナイデアソボーヨー」

「しぃ子お姉ちゃんは、疲れてしまったようですね。もう少しオネンネさせておいて上げましょう」

「ツマンナイノーブー」

ぐずるベビを胸に抱いた。ベビはしばらくぐずっていたあと、モモラーの胸の中で眠った。
モモラーはしぃ子に向かって手を合わせ、振り返った。

「今すぐ埋葬してあげたいんですけど・・・まだ、私にはやることがあるんです。
 アフォしぃ達よ・・。私の手で一匹残らず葬ってやろう。」

モモラーは、再び歩き出した。しぃ美を救うため、しぃ子、チビの仇打ちの為。
朝焼けが辺りを包み始めた。
今、最後の戦いが幕を切って落とされようとしている。

(続く)



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